髀肉之嘆
読み方
ひにく の たん意味
実力や志を持ちながら、それを発揮する機会がなく、むなしく月日が過ぎていくことを嘆くこと。特に、活躍の場を失った英雄・有能な人物が、功績を立てられないまま老いていく焦りや無念を表す。由来
中国の三国時代、3世紀ごろの劉備の逸話に由来する。『三国志』蜀書・先主伝の裴松之注に引かれる故事で、劉備が荊州の劉表のもとに身を寄せていた時、馬に乗って戦場を駆ける機会がなくなり、太ももにぜい肉がついたのを見て、功業を立てられず老いていくことを嘆いたという。「髀」は太もも、「嘆」は嘆きの意。備考
古風で文章語的な表現。日常会話ではあまり使わず、歴史・文学・評論などで、有能な人物の不遇や機会喪失を重々しく述べる際に用いられる。例文
- 第一線を退いてから重要な仕事を任されず、彼はまさに髀肉之嘆をかこっている。
- 才能ある研究者が予算不足で実験を続けられないのは、髀肉之嘆というほかない。
- 若いころから大志を抱いていた彼にとって、雑務だけで一日が終わる毎日は髀肉之嘆であった。
- 監督は、けがで試合に出られない主力選手の髀肉之嘆を思いやり、復帰の場を用意した。
- せっかくの語学力を生かす機会がなく、海外部門への異動を待つ彼女は髀肉之嘆の思いで過ごしている。
類義語
- 髀肉の嘆
- 髀肉之悲
- 懐才不遇
- 宝の持ち腐れ
- 不遇の嘆き
対義語
- 本領発揮
- 面目躍如
- 立身出世
- 大願成就
- 大活躍