貴種流離
読み方
きしゅ りゅうり意味
高貴な家柄・血筋に生まれた人が、故郷や本来の地位を離れ、各地をさすらいながら苦難や試練を経験すること。文学では、王子・貴人・英雄などが身分を隠したり追放されたりして流浪する物語類型を指すことが多い。由来
「貴種」は高貴な血筋の人、「流離」は故郷を離れてさすらうこと。古代から中世の英雄伝説・説話に見られる型を表す語で、特に民俗学者・国文学者の折口信夫が昭和初期(1920〜30年代)に提唱した「貴種流離譚」という物語類型の名称によって広まった。四字句としての成立年は不明。備考
日常会話よりも文学研究・物語評論で用いられる語。単なる放浪ではなく、「高貴な出自」と「苦難を伴う流浪」が重要な要素となる。例文
- 源義経の物語は、しばしば貴種流離の典型として語られる。
- 王子が身分を隠して旅を続けるこの昔話には、貴種流離の趣がある。
- その小説は、没落した名家の娘の貴種流離を現代社会に置き換えて描いている。
- 貴種流離を扱う作品では、放浪中の苦難が主人公の成長を促すことが多い。
- 歴史ドラマは、追放された若き将軍の貴種流離を軸に展開していく。
類義語
- 流離漂泊
- 漂泊流浪
- 貴種流離譚
対義語
- 安居楽業
- 平穏無事
- 定住安穏