華胥之夢
読み方
かしょ の ゆめ意味
心地よく、現実を忘れさせるような夢。また、苦しみや争いのない理想郷に遊ぶ夢、平和で幸福な境地をたとえていう。転じて、現実離れした甘美な理想や空想を指すこともある。由来
中国の古典『列子』黄帝篇の故事に由来する。黄帝が昼寝の夢の中で「華胥氏の国」という争いも欲望もない理想郷を訪れ、目覚めてから道を悟ったという話による。『列子』の成立年代は諸説あるが、現行本は魏晋期、3〜4世紀ごろに整理されたとされる。備考
古典的・文学的な表現で、日常会話ではまれ。現代では「華胥の夢」と仮名交じりで書かれることも多い。理想郷や甘美な夢を上品に表す語。例文
- 春の午後、縁側でうとうとしていると、まるで華胥之夢に遊ぶような心地になった。
- 彼は戦のない世界を語り、その理想は華胥之夢のように美しく響いた。
- 成功の知らせを聞いた瞬間、私は華胥之夢の中にいるのではないかと思った。
- 華胥之夢から覚めたように、休暇明けの職場は急に現実味を帯びて見えた。
- 老画家の描く山水には、見る者を華胥之夢へ誘う静けさがあった。
類義語
- 甘美な夢
- 理想郷の夢
- 白日夢
- 桃源の夢
- 南柯之夢
- 邯鄲之夢
対義語
- 悪夢
- 苦境
- 厳しい現実
- 現実直視