自然法爾
読み方
じねん ほうに意味
仏教、とくに浄土真宗で用いられる語で、阿弥陀仏の本願のはたらきにより、衆生が自分のはからいや作為を離れて、おのずからあるべきように救われること。また、万物が仏法の道理として本来そのようにあるという境地をいう。由来
「自然」は現代語の「しぜん」ではなく、仏教語で「おのずからそうならしめられる」の意。「法爾」は「法としてそのようである」の意。語の思想的起源はインド仏教・中国仏教にさかのぼるが、四字句として日本で広く知られたのは鎌倉時代、親鸞の消息・法語、特に建長年間ごろ(13世紀中頃)の「自然法爾章」による。厳密な初出年は不明。備考
「自然」は通常「しぜん」と読まず、仏教語として「じねん」と読む。日常語の「自然に任せる」とは似るが、浄土真宗では他力の救済を表す専門語。例文
- 親鸞の教えでは、救いは人間の計算を超えた自然法爾のはたらきとして語られる。
- 師は、悟りを無理に求めるのではなく、自然法爾に身をまかせる心が大切だと説いた。
- この文章の「自然」は山や川の自然ではなく、自然法爾という仏教的な意味で読まなければならない。
- 彼は長い修行の末、すべてを自分の力で支配しようとする心を離れ、自然法爾の境地に近づいた。
- 浄土真宗の講義で、自然法爾とは阿弥陀仏の本願力によっておのずから成り立つ救いだと学んだ。
類義語
- 法爾自然
- 無作自然
- 自然任運
- 他力本願
対義語
- 人為造作
- 自力作為
- 作為造作