胸中成竹
読み方
きょうちゅう せいちく意味
物事に取りかかる前から、手順・見通し・完成像が頭の中にしっかりできていること。転じて、成算や確かな計画を持っていて、自信をもって行動できる状態をいう。もとは絵を描く前に、胸の内にすでに竹の姿ができ上がっている意。由来
中国・北宋後期(11世紀ごろ)の故事に由来する。文人画家の文同(文与可、1018~1079)が竹を描く際、描く前から胸の内に完成した竹の姿があるほど熟達していたとされる。蘇軾の文章『文与可画筼筜谷偃竹記』に見える「胸有成竹」「成竹於胸中」などの表現から、あらかじめ成算や完成像ができている意で用いられるようになった。備考
中国故事由来のやや硬い文章語。単に準備があるというより、完成像や勝ち筋が頭の中で明確にできている含みが強い。日常会話ではやや古風。例文
- 社長は新規事業の構想についてすでに胸中成竹で、会議では具体的な数値目標まで示した。
- 彼女は論文の構成を胸中成竹にしてから書き始めたので、最後までほとんど迷わなかった。
- 名将は相手の弱点を見抜き、胸中成竹の策をもって決勝戦に臨んだ。
- 胸中成竹のないまま起業すると、少しの環境変化で方針がぶれやすい。
- 熟練の職人は完成図を胸中成竹としているため、下書きがなくても手が止まらない。
類義語
- 成算在胸
- 用意周到
- 準備万端
- 深謀遠慮
対義語
- 行き当たりばったり
- 無計画
- 泥縄
- 軽挙妄動