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窮寇莫追

読み方

きゅうこう おうこと なかれ

意味

追い詰められて逃げ場を失った敵を、さらに追撃してはならないという意味。相手が死に物狂いで反撃し、かえって大きな損害を受ける恐れがあるため、勝っている時ほど退路や余地を残すべきだという戒め。軍事だけでなく交渉・競争・人間関係にも用いられる。

由来

中国の兵法書『孫子』軍争篇にある「窮寇には迫ること勿れ」、すなわち追い詰めた敵を過度に圧迫するなという教えに由来する。『孫子』の成立は諸説あるが、一般に春秋時代末期から戦国時代初期、紀元前5世紀ごろとされる。「莫追」は「追うこと莫れ」と訓読される形。

備考

漢文訓読では「窮寇追うこと莫れ」と読む。現代では軍事以外に、ビジネス交渉や対人関係で「追い詰めすぎるな」という戒めとして使われる。

例文

  • 交渉で相手が譲歩した以上、これ以上責めるのは窮寇莫追で、合意の余地を残すべきだ。
  • 試合には勝ったが、監督は窮寇莫追を説き、相手を侮辱するようなプレーを戒めた。
  • 競合会社が苦境にあるからといって過度に価格攻勢をかければ、窮寇莫追に反して思わぬ反撃を招く。
  • 部下が失敗を認めて謝罪しているのに、なお追及し続けるのは窮寇莫追の精神に反する。
  • 撤退する敵を深追いしなかったのは、将軍が窮寇莫追をよく理解していたからだ。

類義語

  • 窮寇勿追
  • 窮寇勿迫
  • 窮鳥入懐
  • 逃げ道を残す
  • 窮鼠猫を噛む

対義語

  • 深追い
  • 追い打ちをかける
  • 徹底追撃
  • 容赦なく攻め立てる

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