空空寂寂
読み方
くうくう じゃくじゃく意味
仏教語で、万物に実体がないという「空」を深く悟り、執着や雑念が消えて、心が静まり返っているさまをいう。転じて、欲や我を離れた静かな境地、または物音もなくひっそりした様子を表す。由来
中国仏教に由来する語です。「空」は一切のものに固定した実体がないこと、「寂寂」は静まり返ったさまを表します。漢訳仏典や禅籍の語彙として形成されたと考えられ、成立時期はおおむね後漢〜唐代(2〜8世紀)ですが、特定の初出は不詳です。日本では平安時代以降、仏教語として受け入れられました。備考
仏教色の強い文語的表現で、日常会話ではかなり稀です。人の心境や寺院・庭園などの静けさを、格調高く述べるときに向きます。例文
- 禅僧は、空空寂寂の境地に至ることを修行の理想とした。
- 山寺の明け方は空空寂寂としていて、鐘の音だけが遠くに響いた。
- 長い苦難を経た彼の顔には、空空寂寂たる落ち着きが見えた。
- 師は、欲得を離れて空空寂寂の心で物事を見よと説いた。
- その枯山水の庭には、空空寂寂とした趣が漂っている。
類義語
- 明鏡止水
- 寂然不動
- 無念無想
対義語
- 意馬心猿
- 煩悩具足