現世利益
読み方
げんぜ りやく意味
仏・菩薩・神などへの信仰や祈願によって、病気平癒、商売繁盛、家内安全、合格、豊作など、この世で実際に得られるとされる恵みや功徳のこと。死後の救済や来世の幸福ではなく、現在の生活上の利益に重点がある。由来
仏教語の「現世」(今生、この世)と「利益」(仏・菩薩が衆生に恵みを与えること。読みは「りやく」)から成る語。仏教伝来後の日本で信仰実践と結びついて広まり、奈良時代から平安時代にかけて国家安泰・病気平癒などの祈祷で重視された。語としての初出年は未詳。備考
仏教・神道・民間信仰の文脈でよく使う。日常では「ご利益」と近いが、やや硬く宗教史・思想史の説明にも用いられる。欲得ずくという否定的含みを帯びる場合もある。例文
- この寺は病気平癒の現世利益で知られ、遠方からも参拝者が訪れる。
- 合格祈願や商売繁盛など、現世利益を求めて神社にお参りする人は多い。
- 彼は信仰を精神的な支えとしてだけでなく、現世利益をもたらすものとも考えている。
- 中世の庶民信仰では、来世の救いよりも現世利益が強く求められることがあった。
- 現世利益ばかりを願うのではなく、日々の行いを正すことも大切だと僧侶は説いた。
類義語
- 御利益
- 神仏の加護
- 霊験
- 現世安穏
- 利益
対義語
- 来世利益
- 後生利益
- 後生善処
- 死後の救済