煩悩具足
読み方
ぼんのう ぐそく意味
欲望・怒り・愚かさなど、人を迷わせ苦しめる煩悩をすべて身に備えていること。特に仏教で、悟りから遠い凡夫のあり方をいう。浄土真宗などでは「煩悩具足の凡夫」として、人間が自力では煩悩を断ち切れない存在であることを表す。由来
仏教語。「煩悩」はサンスクリット語 kleśa(心身を悩ませる汚れ)の漢訳語、「具足」は十分に備わっている意。漢訳仏典に由来するが、成立年は不詳。日本では仏教伝来(6世紀)以後に用いられ、特に鎌倉時代(13世紀)の親鸞思想や『歎異抄』の「煩悩具足の凡夫」によって広く知られる。備考
日常語としてはやや硬く、仏教・宗教思想の文脈で多い。自嘲的に「自分は煩悩具足」と言うこともあるが、他人に向けると批判的に響きやすい。例文
- 彼は立派なことを言うが、名誉欲や嫉妬に振り回される煩悩具足の人間でもある。
- 煩悩具足の身であるからこそ、他人を裁く前に自分の弱さを見つめたい。
- 師は、修行とは煩悩具足の自分に気づくことから始まると説いた。
- 『歎異抄』を読んで、私は自分が煩悩具足の凡夫であることを痛感した。
- 成功したい、認められたい、楽をしたいという思いが消えず、まさに煩悩具足だと苦笑した。
類義語
- 煩悩だらけ
- 欲望まみれ
- 煩悩熾盛
- 凡夫
- 煩悩の身
対義語
- 煩悩解脱
- 無欲恬淡
- 清浄無垢
- 明鏡止水
- 悟り