無明長夜
読み方
むみょう じょうや意味
仏教で、真理を知らない「無明」のために悟りへ至れず、迷いの世界を長くさまよう状態を、明けない長い夜にたとえていう語。転じて、物事の本質が見えず、精神的・思想的な暗闇の中にある状態のたとえにも使う。由来
仏教語。『無明』は真理を知らない根本の迷い、『長夜』は明けない長い夜の意。中国で漢訳された仏典に見られる表現で、遅くとも六朝〜隋唐期(5〜7世紀ごろ)には成立していたと考えられる。日本へは仏教受容とともに伝わり、平安期以降の説教・和讃などで用いられた。正確な初出年は未詳。備考
主に仏教・思想・評論で使われる硬い語。日常会話ではやや古風で、比喩的に「深い無知や迷い」を表すことが多い。救済や悟りと対で語られやすい。例文
- 彼は名声に執着していた頃の自分を、無明長夜をさまよう身だったと振り返った。
- 仏典では、阿弥陀の光明が無明長夜を照らすと説かれる。
- 学びは人を無明長夜から救い出す第一歩になりうる。
- 偏見に支配された社会は、無明長夜の闇に沈んでいるともいえる。
- 師の一言によって、長年の迷いが無明長夜の闇のように晴れていった。
類義語
- 無知蒙昧
- 愚昧無知
- 迷妄
- 暗中模索
対義語
- 廓然大悟
- 大悟徹底
- 開悟
- 覚醒