無我無心
読み方
むが むしん意味
自我へのこだわりや私心、雑念を離れ、心が澄み切って何ものにもとらわれない境地。仏教・禅的な文脈では、自己中心的な意識を超えた静かな精神状態を指し、武道・芸道などでは迷いなく自然に動ける心のあり方をいう。由来
「無我」はサンスクリット語の anātman(非我・我がないこと)に由来する仏教語で、「無心」は分別や執着を離れた心をいう禅・仏教語。両語はいずれも古代インド仏教に源を持ち、日本には仏教伝来以後、飛鳥時代から奈良時代(6〜8世紀ごろ)に受容された。四字句としての成立時期は不詳。備考
仏教・禅・武道・芸道で好まれる表現。単なる「ぼんやり」ではなく、執着や雑念を離れた高度な集中・平静を表す。例文
- 彼は試合の終盤、無我無心の境地で相手の動きに反応した。
- 座禅を続けるうちに、雑念が消えて無我無心に近い感覚を味わった。
- 名人の筆さばきには、無我無心で筆と一体になったような美しさがある。
- 大舞台でも緊張にのまれず、無我無心でいつもの演奏をすることが大切だ。
- 勝ちたいという欲を捨てた瞬間、彼女は無我無心で走ることができた。
類義語
- 無念無想
- 明鏡止水
- 無私無欲
- 虚心坦懐
- 無我夢中
対義語
- 我執
- 執着
- 私心雑念
- 自意識過剰
- 利己主義