無念無想
読み方
むねん むそう意味
仏教で、さまざまな妄念や思いを離れ、心に何のとらわれもなくなった状態をいう。転じて、余計なことを考えず、無心で一つの物事に集中している心境を表すこともある。由来
仏教、特に禅の思想に由来する語です。「念」も「想」も心に浮かぶ思いや分別を指し、それらがない境地を表します。語の厳密な初出ははっきりしませんが、中国仏教で形成された観念がもとで、日本では禅宗が広まった鎌倉時代(13世紀ごろ)以降に定着したと考えられます。備考
仏教・禅の文脈で使われることが多い語です。単なる「ぼんやり」ではなく、雑念を離れた深い精神状態を表します。日常会話より文章語寄りです。例文
- 座禅を続けているうちに、無念無想の境地に近づいたように感じた。
- 彼は本番では無念無想で筆を走らせ、見事な書を完成させた。
- 滝の音に耳を澄ませていると、しだいに無念無想になっていった。
- 武道では、無念無想で相手に向き合うことが理想とされる。
- 余計な欲を捨てて無念無想で作業したほうが、かえって良い結果が出ることもある。
類義語
- 無我無心
- 明鏡止水
- 心頭滅却
対義語
- 意馬心猿
- 妄想雑念
- 疑心暗鬼