烏鳥私情
読み方
うちょう の しじょう意味
子が親の恩に報い、孝養を尽くしたいと思う気持ち。特に、親や祖父母を世話したいという私的な情愛を、へりくだって述べる語。烏の子が成長後に親鳥へ餌を返すという伝承に基づく。由来
中国・西晋時代、3世紀後半(267年頃)に李密が武帝に奉った文章「陳情表」にある「烏鳥私情、願乞終養」に由来する。李密は祖母の介護を理由に仕官を辞退し、烏が親に餌を返すという故事に託して孝養の願いを述べた。備考
日常会話ではまれで、漢文・故事成語的な硬い表現。自分の親への孝養を述べる際に、謙遜を含めて用いられることが多い。例文
- 彼は烏鳥私情を尽くすため、昇進の話を断って故郷の母の介護に戻った。
- 祖父母を最後まで支えたいという彼女の烏鳥私情は、周囲の人々の心を打った。
- 烏鳥私情とはいえ、仕事を急に辞める前に上司へ事情を丁寧に説明すべきだ。
- 手紙には、老いた父を一人にできないという烏鳥私情が切々とつづられていた。
- 大臣は烏鳥私情を理由に一時辞任し、病床の母に付き添うことを選んだ。
類義語
- 反哺之孝
- 慈烏反哺
- 孝行
- 孝養
対義語
- 不孝
- 親不孝
- 忘恩負義