火中取栗
読み方
かちゅう しゅりつ意味
他人の利益や都合のために、自分が危険や損害を引き受けること。多くは、うまく利用されて面倒な役目を負わされる、割に合わない危険を冒す、という否定的な意味で使う。由来
フランスの寓話に由来する表現。ラ・フォンテーヌの『寓話』第2集(1679年)に見える「猿と猫」の話で、猿にそそのかされた猫が火の中の栗を取り、やけどをする一方、猿だけが栗を食べたという筋から、「他人のために危険を冒す」意となった。日本では「火中の栗を拾う」として広く用いられ、漢語的に四字にまとめた形が「火中取栗」。備考
「火中の栗を拾う」の形が日常的で、「火中取栗」は文章語・四字熟語的な表記。自発的な英雄的行為より、他人に利用される含みが強い。例文
- 彼の失敗を隠すために証言を引き受けるのは、まさに火中取栗だ。
- 上司の思いつきの企画に責任者として立たされ、彼女は火中取栗の役回りを押しつけられた。
- 友人を助けたい気持ちはあるが、違法すれすれの依頼に応じれば火中取栗になりかねない。
- 交渉がこじれた後で仲裁役を頼まれたが、どちらからも恨まれる火中取栗の仕事だった。
- 利益は本社が得るのに、現場だけが苦情対応をするのでは火中取栗と言わざるを得ない。
類義語
- 火中の栗を拾う
- 火中拾栗
- 他人のために危険を冒す
- 人の片棒を担ぐ
- 危ない橋を渡る
対義語
- 濡れ手で粟
- 漁夫の利
- 労せずして得る
- 棚から牡丹餅