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涅槃寂静

読み方

ねはん じゃくじょう

意味

仏教で、煩悩や執着が完全に滅し、生死の苦しみを離れた、静かで安らかな悟りの境地をいう。三法印の一つで、無常・無我を見抜いた先にある究極の平安を表す。転じて、欲や争いから離れた深い心の静けさをたとえることもある。

由来

仏教語。『涅槃』は梵語 nirvāṇa(煩悩の火が吹き消された状態)の音写、『寂静』は静まり安らかなことを表す漢語。両者が結びついた語で、三法印の一つとして中国の漢訳仏典に後漢~南北朝時代(2~5世紀ごろ)には定着していたと考えられる。日本では仏教伝来後の飛鳥時代(6世紀ごろ)以降に受容された。正確な初出年は不詳。

備考

仏教由来の専門性が高い語で、日常会話ではあまり使わない。多くは『三法印』の一つとして学ばれ、宗教・哲学・文学の文脈で用いられる。

例文

  • 仏教では、諸行無常・諸法無我・涅槃寂静を三法印という。
  • 師は、涅槃寂静とは単なる静けさではなく、煩悩を離れた悟りの境地だと説いた。
  • その随筆には、晩年の作者が涅槃寂静にも似た心境に至ったことが描かれている。
  • 鐘の音が響く夕暮れの寺には、どこか涅槃寂静を思わせる空気が漂っていた。
  • 哲学の授業で、現世の苦からの解放を示す語として涅槃寂静を学んだ。

類義語

  • 寂滅
  • 解脱
  • 無為寂静

対義語

  • 生死流転
  • 煩悩具足

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