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教外別伝

読み方

きょうげ べつでん

意味

仏教、とくに禅宗で、悟りの真髄は経典や言葉による教えだけでは伝えられず、師から弟子へ心から心へ直接伝えられるという考え。転じて、言葉や理論を超えた本質的な理解・伝承をいうこともある。

由来

中国禅宗の標語に由来する。「教外」は経典・教説の外、「別伝」は別に伝えることを意味し、悟りを文字や教義に頼らず師資相承で伝える思想を表す。達磨大師に仮託されることが多いが、成句としての成立時期は厳密には不詳。宋代(10〜12世紀ごろ)の禅宗文献で定着し、日本には鎌倉時代以降、禅の受容とともに広まった。

備考

禅宗色の強い語で、日常会話ではやや硬い。しばしば「不立文字」と対で用いられるが、経典や言葉を完全に否定する語ではなく、悟りの直接性を強調する表現。

例文

  • 禅では、経典の学習だけでなく、教外別伝の体験的な理解が重んじられる。
  • 師は長い沈黙のあと一言だけ発し、弟子はそれを教外別伝の教えとして受け止めた。
  • この道場では技術を細かく説明するより、稽古を通じて教外別伝のように感覚を伝える。
  • 彼の芸はマニュアル化できず、まさに教外別伝で受け継がれてきたものだ。
  • 教外別伝を強調しすぎると、言葉による学習や歴史的研究を軽視する危険もある。

類義語

  • 不立文字
  • 以心伝心
  • 直指人心
  • 拈華微笑

対義語

  • 依文解義
  • 経典主義
  • 文字依存

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