撥乱反正
読み方
はつらん はんせい意味
乱れた世の中や崩れた政治・社会秩序をしずめ、本来あるべき正しい状態に戻すこと。特に、混乱した政局や腐敗した制度を改め、道理にかなった統治や秩序を回復する意味で用いられる。由来
中国古典に由来する成語。『春秋公羊伝』哀公十四年の「乱世を撥め、諸を正に反す(撥乱世、反諸正)」に基づくとされる。『公羊伝』は戦国時代の伝承をもとに前漢期(紀元前2世紀ごろ)に成立したと考えられる注釈書で、孔子の『春秋』が乱れた世を正す書である、という文脈から生まれた。備考
日常会話ではまれで、政治・歴史・組織改革など硬い文脈で使われる。中国語圏では近現代政治史の語としてもよく用いられる。例文
- 新政府は、内戦後の混乱を収めるため、撥乱反正を掲げて行政制度を立て直した。
- 汚職が相次いだ組織には、単なる人事刷新ではなく撥乱反正の覚悟が必要だ。
- 歴史家は、その改革を王朝末期の混乱に対する撥乱反正の試みとして評価している。
- 災害後の地域社会を再建するには、生活支援と治安維持を両立させる撥乱反正の政策が求められる。
- 彼は荒廃した学校を立て直し、規律と学習環境を回復させた点で、まさに撥乱反正の功労者だった。
類義語
- 撥乱興治
- 綱紀粛正
- 世直し
- 秩序回復
- 反正撥乱
対義語
- 天下大乱
- 綱紀紊乱
- 無秩序混乱
- 治安悪化