後顧之憂
読み方
こうこ の うれい意味
あとに残した問題や、将来ふり返って心配しなければならない不安のこと。特に、家庭・資金・守りなど背後の事情に気掛かりがあって、目の前の仕事や戦いに安心して専念できない状態をいう。由来
中国古典に由来する漢語表現で、「後ろを顧みる憂い」という字義をもつ。後漢末から三国時代ごろ(2~3世紀)には、史書・漢文で同種の表現が見られ、厳密な初出は一定しない。日本には漢籍の受容を通じて伝わり、文章語として定着した。備考
やや硬い文章語。現代日本語では「後顧の憂い」の形も一般的。「後顧之憂を断つ」「後顧之憂なく」のようによく使い、政治・軍事・経営などの文脈になじむ。例文
- 留学前に奨学金と住居を確保し、後顧之憂を断って日本を発った。
- 経営陣は資金繰りの問題を片づけ、後顧之憂なく新規事業に踏み出した。
- 補給路を守る部隊がいるので、前線の兵は後顧之憂なく進軍できる。
- 介護の体制を整えられず、彼は後顧之憂を抱えたまま単身赴任した。
- 社内の反対を抑えておけば、後顧之憂なく改革を進められる。
類義語
- 後顧の憂い
- 気掛かり
- 懸念
- 心配の種
対義語
- 安枕無憂
- 憂いなし
- 心置きなく
- 安心立命