往事渺茫
読み方
おうじ びょうぼう意味
昔の出来事があまりに遠く過ぎ去って、今ではぼんやりとしてはっきり思い出せないこと。また、過去の人や景色、栄華などが今とは大きく隔たり、実感をもってたどれないことをいう。過去の遠さや移り変わりの大きさをしみじみ表す語。由来
漢語由来の成語です。『往事』は過ぎ去った出来事、『渺茫』ははるか遠くぼんやりしてつかみどころがないさまを表します。中国古典の漢文表現に基づく語で、明確な初出は不詳ですが、遅くとも宋代(10〜13世紀)ごろまでには成立していたと考えられます。備考
文語的でやや硬い表現。日常会話より、随筆・歴史評・追悼文・紀行文などで使われやすい。過去を懐かしみつつ、今との隔たりの大きさを表す語。例文
- 城跡に立つと、かつての栄華は往事渺茫で、ただ風の音だけが耳に残った。
- 卒業から三十年が過ぎ、学生時代の細かな出来事は往事渺茫となっている。
- 古い地図を見比べても、震災前の町並みは往事渺茫として容易に想像できない。
- 祖母の昔話を聞くたびに、戦前の暮らしが往事渺茫の彼方にあることを思う。
- 再会した友人と語り合ううち、往事渺茫と思っていた記憶が少しずつよみがえった。
類義語
- 隔世の感
- 今昔の感
- 桑田滄海
対義語
- 眼前髣髴
- 記憶鮮明
- 昨日のことのよう