往事渺茫
読み方
おうじ びょうぼう意味
過ぎ去った出来事(往事)が、遠い昔のことのようにぼんやりとかすんで思い出せないさま。また、昔のことがはるか隔たっていて、今となっては手がかりもなく捉えにくいさまをいう。回想や追憶の文脈で用いられ、懐古の情や時の隔たりを強調する。由来
「往事(過去の出来事)」+「渺茫(びょうぼう:果てしなく遠く、かすんで見えないこと)」から成る漢語的表現。中国古典由来の語感が強いが、特定の典拠(どの書物のどの句か)や成立年代は一般に明確に特定されない。日本では漢文訓読・文語文の語彙として近代以降の文章語で用例が見られる。備考
文章語・硬い表現。会話では「昔のことはもうおぼろだ」などに言い換えられる。「渺茫」は「びょうぼう」と読む。回想・歴史叙述の文脈で用いられやすい。例文
- 卒業から三十年、往事渺茫として当時の教室の匂いさえ思い出せない。
- 古い日記を開くと、往事渺茫だった記憶が少しずつ輪郭を取り戻した。
- 故郷の町並みは様変わりし、少年の日々は往事渺茫となった。
- 戦後の混乱期の体験は語り継がれねば、やがて往事渺茫として消えてしまうだろう。
- 彼は往事渺茫の過去を抱えつつも、今は前を向いて生きている。
類義語
- 往事茫々
- 往事茫然
- 過去茫漠
- 往時渺茫
対義語
- 現実明白
- 来事有望
- 前途洋洋