彫心鏤骨
読み方
ちょうしん るこつ意味
詩文・文章・作品などを作る際、心を彫り骨に刻むほど深く苦心し、言葉や表現を丹念に練り上げること。単に努力するだけでなく、細部まで推敲を重ねて完成度を高める姿勢をいう。由来
「彫心」は心に彫り刻むこと、「鏤骨」は骨に細かく刻み込むこと。「鏤」は金属などに模様を刻む意をもつ漢字で、心身の奥底まで刻みつけるほど苦心する比喩から、詩文を念入りに作る意になった。古典中国の文章論・詩文批評に由来する成語とされるが、初出文献や正確な成立年は未詳。日本では漢籍受容を通じて用いられ、主に漢詩文・文芸批評の語として定着した。備考
文章語・文芸批評寄りの硬い表現。日常会話ではあまり使わず、詩文・小説・論文などを丹念に練る文脈で用いられる。「鏤」は常用外で難字。例文
- 彼は短い追悼文にも彫心鏤骨の推敲を重ね、一語もおろそかにしなかった。
- その小説の冒頭には、作者の彫心鏤骨の跡がはっきりと感じられる。
- 俳句は十七音しかないからこそ、季語一つを選ぶにも彫心鏤骨が求められる。
- 彫心鏤骨の末に完成した論文は、簡潔でありながら説得力に満ちていた。
- 締切に追われながらも、彼女は彫心鏤骨して翻訳の表現を磨き上げた。
類義語
- 苦心惨憺
- 苦心孤詣
- 字斟句酌
- 彫章鏤句
- 推敲
対義語
- 粗製濫造
- 杜撰
- 拙速
- 率爾操觚