寂滅為楽
読み方
じゃくめつ いらく意味
煩悩や迷い、生死の苦しみが完全に消えた境地こそが、真の安らぎであり楽であるという仏教の教え。一般には、欲望や執着を離れた静かな心境を理想とする意味でも用いられる。由来
仏教経典『大般涅槃経』に見える偈「諸行無常 是生滅法 生滅滅已 寂滅為楽」に由来する。原思想はインド仏教に遡るが、漢訳としては北涼の曇無讖訳、5世紀前半ごろに広まったとされる。日本には仏教伝来後、飛鳥・奈良時代以降に受容された。備考
仏教色が非常に強い語で、日常会話ではあまり使われない。人生訓として用いる場合も、宗教的・哲学的な響きがある。例文
- 老僧は、寂滅為楽の境地を説き、執着を手放す大切さを語った。
- 多忙な日々の中で、彼は寂滅為楽という言葉に心の救いを見いだした。
- この寺の掲示板には、今月の教えとして「寂滅為楽」と書かれていた。
- 欲望を追い続けるより、寂滅為楽の静けさを求めたいと思うようになった。
- 仏教美術の解説では、涅槃図が寂滅為楽の思想を表していると説明された。
類義語
- 涅槃寂静
- 寂静涅槃
- 解脱安楽
対義語
- 生死流転
- 煩悩具足
- 苦海無辺