大智若愚
読み方
たいち じゃくぐ意味
真に大きな知恵をもつ人ほど、外見や言動はむしろ愚かに見え、才知をひけらかさないということ。賢者は軽はずみな発言や派手な振る舞いを避け、控えめで沈着にふるまうため、周囲には一見「愚鈍」に映ることがある、という含意をもつ。由来
中国古典『老子』(道家思想)にある「大智若愚」に由来する(成立年代は正確不詳だが、戦国時代~前漢期にかけて編纂・成立したとされる)。「大いなる智は愚なるが若し」という逆説表現で、最高の知は表面的な利発さとは異なり、むしろ素朴・謙虚に見えるという思想を示す。備考
誉め言葉として用いられることが多いが、「愚かに見える」点だけを取り違えると失礼になる。自己弁護に使うより、人物評に用いるのが自然。例文
- 彼は会議で多くを語らないが、結論だけは外さない。まさに大智若愚だ。
- 大智若愚というが、あの教授の朴訥な話し方の奥には深い洞察がある。
- SNSで知識を誇示するより、黙って結果を出す大智若愚の姿勢を見習いたい。
- 新人の前で威張らずに教える上司は、大智若愚を体現している。
- 彼女は失敗談も笑って話すが、判断は的確だ。大智若愚とはこのことだろう。
類義語
- 大巧若拙
- 深慮遠謀
- 虚心坦懐
対義語
- 才気煥発
- 聡明叡智
- 利口才子