大勇若怯
読み方
たいゆう じゃくきょう意味
本当に大きな勇気を持つ人は、むやみに危険へ飛び込んだり虚勢を張ったりしないため、外からは臆病・慎重に見えるということ。血気にはやる蛮勇ではなく、状況を見極めて必要な時だけ動く、落ち着いた真の勇気をいう。由来
中国・北宋の文人、蘇軾の文章『賀欧陽少師致仕啓』に見える「大勇若怯、大智如愚」に由来するとされる。欧陽脩の引退を賀した文で、成立は北宋・熙寧4年ごろ、すなわち1071年ごろ。老子に見られる逆説的表現「大巧若拙」などとも同系統の発想をもつ。備考
古典的・文章語的で日常会話ではまれ。単なる弱気の肯定ではなく、慎重さに裏打ちされた本物の勇気を称える表現。「大智如愚」と対句で用いられる。例文
- 挑発されても手を出さなかった彼の態度は、臆病ではなく大勇若怯というべきだ。
- 退却を決めた将軍を笑う者もいたが、兵を守るための大勇若怯の判断だった。
- 彼女は普段控えめだが、肝心な場面では責任を引き受けるので、大勇若怯の人だと思う。
- 無謀な投資を避けた社長の姿勢は消極的に見えたが、後に大勇若怯として評価された。
- 本当の勇者は力を誇示しない。大勇若怯の精神で、時機を待って冷静に行動する。
類義語
- 沈勇
- 真の勇気
- 能ある鷹は爪を隠す
- 内剛外柔
- 剛毅木訥
対義語
- 匹夫之勇
- 暴虎馮河
- 有勇無謀
- 軽挙妄動
- 虚張声勢