四智円明
読み方
しち えんみょう意味
仏教で、迷いの心が転じて得られる四つの智慧(大円鏡智・平等性智・妙観察智・成所作智)が、円満にそなわり、明らかに働いていること。仏・菩薩の完全な悟りの境地を表す語。由来
唯識・密教系の仏教語に由来する。四智とは、大円鏡智・平等性智・妙観察智・成所作智の四つの智慧を指し、「円明」はそれが円満に明らかである意。四智の教説の源流はインド大乗仏教の4〜5世紀ごろにさかのぼり、中国では唐代(7世紀)に玄奘らの訳経・注釈を通じて整理され、日本へは奈良〜平安時代に伝わった。備考
主に仏教、とくに唯識・密教で使う専門語。日常会話ではほぼ用いられず、経典・注釈書・法話・仏教美術の説明などで見られる。例文
- 密教では、如来の悟りを四智円明の境地として説く。
- 法話で僧侶は、煩悩を転じて四智円明に至るという教えをわかりやすく説明した。
- その仏画は、四智円明を象徴するかのように荘厳な光を放っている。
- 研究会では、唯識思想における転識得智と四智円明の関係が論じられた。
- 四智円明という語は、迷いを離れた完全な智慧を簡潔に示す仏教語である。
類義語
- 転識得智
- 明心見性
- 大悟徹底
対義語
- 無明煩悩
- 迷妄
- 愚痴