含哺鼓腹
読み方
がんぽ こふく意味
人々が食べ物に困らず、腹をたたいてのんびり遊べるほど、世の中が平和で豊かであること。転じて、政治がよく行き届き、庶民が安心して満ち足りた暮らしを送っている理想的な状態をいう。由来
中国戦国時代、紀元前4〜3世紀ごろに成立したとされる『荘子』馬蹄篇の「含哺而熙、鼓腹而遊」に由来する。口に食べ物を含み、腹をたたいて遊ぶ民の姿によって、作為のない太平の世、人民が満ち足りた理想社会を表した。備考
日常会話ではほとんど使われず、文章語・漢文調の表現。主に「含哺鼓腹の世」の形で、善政の結果としての太平や民生の安定をたたえる文脈で用いられる。例文
- 名君の治世には、民が含哺鼓腹の暮らしを楽しんだと伝えられる。
- 長い戦乱が終わり、村にもようやく含哺鼓腹の気風が戻ってきた。
- この漢詩は、春の田園を含哺鼓腹の世界として描いている。
- 為政者は、人民が含哺鼓腹できる社会を築くべきだ。
- 古典に見られる含哺鼓腹の理想は、現代の福祉国家論にも通じる。
類義語
- 鼓腹撃壌
- 安居楽業
- 天下泰平
- 太平無事
対義語
- 内憂外患
- 多事多難
- 生民塗炭
- 艱難辛苦