史魚屍諫
読み方
しぎょ の しかん意味
中国の故事に基づき、臣下が主君の誤りを正すため、身命を顧みずに強くいさめること。とくに、死後までも忠義を尽くして諫言するほど、節義がきわめて篤いことをいう。転じて、権力者の不正や過ちを命がけでただす行為のたとえ。由来
中国・春秋時代の衛の大夫・史魚(紀元前6世紀ごろ)にちなむ。史魚は君主の衛霊公に、賢者の蘧伯玉を重用し寵臣の弥子瑕を退けるよう繰り返し諫めたが、聞き入れられなかった。そこで臨終の際、自分の遺体を用いて最後の諫めとするよう言い残したという。故事は前漢の『韓詩外伝』や劉向『新序』(紀元前1世紀ごろ)などに見える。備考
主に漢文訓読調・文章語で使う古い故事成語。日常会話ではまれで、政治論評や歴史叙述で、命を懸けた諫言・忠義を強調するときに用いられる。表記は「史魚尸諫」とすることもある。例文
- 不正を隠すなと社長に迫った彼の態度は、まさに史魚屍諫の気概だった。
- 史魚屍諫の精神を持つ官僚がいなければ、権力の暴走は止められない。
- この史伝では、忠臣の理想像として史魚屍諫の故事が引かれている。
- 大臣が辞職を覚悟で首相をいさめた行為を、評論家は現代の史魚屍諫と評した。
- 主君の機嫌を取る者ばかりの中で、彼だけが史魚屍諫を貫こうとした。
類義語
- 死諫
- 犯顔直諫
- 直言極諫
- 面折廷争
対義語
- 阿諛追従
- 唯唯諾諾
- 付和雷同
- 迎合