刀山剣樹
読み方
とうざん けんじゅ意味
刀の山と剣の樹木という、仏教の地獄にある責め苦の場を指す語。転じて、身の危険や苦痛が絶えず、少しも安心できないきわめて恐ろしい場所・状況のたとえ。由来
仏教の地獄観に由来する。罪人が登らされる「刀山」と、葉や枝が剣でできた「剣樹」を合わせた語で、インド仏教の説話が漢訳経典を通じて中国・日本へ伝わった。語の成立年は不詳だが、日本では仏教伝来後の飛鳥〜奈良時代(6〜8世紀)以降に概念が広まったと考えられる。備考
仏教的・漢語的な響きが強く、日常会話より文章語・評論・歴史小説などで用いられる。実際の地獄描写にも、比喩的な危険状況にも使える。例文
- 敵の砲火が絶えない前線は、まさに刀山剣樹の地であった。
- 彼は政争の渦中に飛び込み、刀山剣樹を行くような日々を送った。
- あの会社の内部告発をするのは、刀山剣樹に身を投じる覚悟がいる。
- 安全策を取らずに冬山へ入るなど、刀山剣樹へ向かうようなものだ。
- 難民たちは刀山剣樹の国境を越え、ようやく安全な土地にたどり着いた。
類義語
- 危険千万
- 竜潭虎穴
- 虎穴竜潭
- 剣林弾雨
- 針山地獄
対義語
- 極楽浄土
- 安穏無事
- 平穏無事
- 無事平穏