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兼愛無私

読み方

けんあい むし

意味

すべての人を分け隔てなく愛し、私利私欲を交えず公平にふるまうこと。身内や立場の違いによってえこひいきせず、広く他者全体の利益や幸福を思いやる態度・精神をいう。

由来

語としては中国古典『荘子』天道篇に見え、中国戦国時代(紀元前4〜3世紀ごろ)の思想に由来するとされる。「兼愛」は本来、墨子の唱えた差別のない愛の思想を指し、「無私」は私心がないこと。両者が結びついて、万人を公平に愛し私欲にとらわれない理想を表す。

備考

日常会話よりも、思想・倫理・文章語で使われることが多い。とくに墨子の「兼愛」を説明する文脈で現れやすく、現代では「兼愛無私の精神」の形で用いられる。

例文

  • 彼は身内だけを特別扱いせず、兼愛無私の精神で周囲に接している。
  • 教師には、成績や家庭環境で差をつけない兼愛無私の姿勢が求められる。
  • 墨家の思想の中心には、兼愛無私という理想がある。
  • その指導者は兼愛無私を掲げ、敵味方を問わず救済しようとした。
  • 災害支援の現場では、兼愛無私の心で行動する人々の力が大きかった。

類義語

  • 博愛
  • 一視同仁
  • 公平無私
  • 無私無偏

対義語

  • 利己主義
  • 私利私欲
  • 自己本位
  • 厚此薄彼

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