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兼愛無私

読み方

けんあい むし

意味

分け隔てなく万人を愛し、私利私欲や私情にとらわれないこと。「兼愛」は公平な愛、「無私」は私心のない態度をいう。公平・公正な心で人に接し、特定の立場や身内だけをえこひいきしない姿勢を表す。

由来

中国戦国時代の思想家・墨子(紀元前5世紀頃)の説く「兼愛(差別なき愛)」に由来する語と、「無私(私心がない)」という倫理概念が結びついた表現。四字熟語としての成立年代は明確な資料がなく不詳だが、漢文・漢籍の語彙を背景に近代以降の日本語でも倫理的標語として用いられてきた。

備考

「博愛」と近いが、「兼愛」は墨家思想の用語色が強い。道徳的スローガンとして硬い文脈で用いられ、日常会話ではやや文章語。

例文

  • 彼は兼愛無私の精神で、部署の垣根なく後輩を支援している。
  • 政治家には兼愛無私の姿勢が求められるが、実行は容易ではない。
  • 兼愛無私を掲げるなら、身内だけを優遇するような決定は避けるべきだ。
  • 医療の現場では、兼愛無私の心で患者一人ひとりに向き合いたい。
  • その団体は兼愛無私を理念に、地域の多様な人々を受け入れている。

類義語

  • 博愛
  • 兼愛
  • 一視同仁
  • 普遍平等

対義語

  • 自私自利
  • 利己主義
  • 偏愛

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