入木三分
読み方
にゅうぼく さんぶん意味
書や文章、議論などの表現が非常に鋭く力強く、物事の本質や急所を深く捉えていること。もとは筆力が強く、書いた墨が木の中まで食い込むほどであることをいい、転じて批評・観察・描写などが痛烈で的確なさまを表す。由来
中国・東晋の書家、王羲之の逸話に由来する。4世紀(353年ごろ)、祭礼用の木の板に彼が書いた字を後で削ると、墨が木の中に三分ほどまで入り込んでいたという。唐代8世紀ごろの張懐瓘『書断』などに見え、そこから書の筆力の強さ、さらに文章や議論の鋭さをいう成語になった。備考
もとは書道の筆力をたたえる語。現在は文章・批評・観察が本質を鋭く突く意味で使うことが多く、やや文語的で硬い表現。日常会話では頻度は高くない。例文
- 彼の歴史評論は、人物の心理を入木三分に描き出している。
- 社長の演説は現場の問題を入木三分に指摘し、社員をうならせた。
- あの記者の記事には、政治の腐敗を入木三分にえぐる鋭さがある。
- 師の添削はいつも入木三分で、私の弱点を見逃さない。
- この小説は地方社会の閉塞感を入木三分に表現した名作だ。
類義語
- 鞭辟入裏
- 一針見血
- 核心を突く
対義語
- 隔靴掻痒
- 皮相的
- 浅薄