俯仰之間
読み方
ふぎょう の かん意味
うつむいたり仰いだりするほどの、ごく短い時間のこと。転じて、ほんの一瞬、またたく間を表す。文章では、物事や人生の移り変わりが非常に速く、はかないことをいう場合にも使われる。由来
中国・東晋の書家、王羲之が永和9年(353年)に記した『蘭亭序(蘭亭集序)』の「俯仰之間、已為陳跡」に由来する。もとは、うつむいてから仰ぐまでの短い間に、楽しかった出来事もすでに過去の跡となる、という文脈で使われ、「ごく短い時間」の意になった。備考
中国古典由来の文語的で格調高い表現。日常会話ではあまり使わず、評論・随筆・漢文調の文章で見られる。「一瞬」「またたく間」より雅語的。例文
- 名声も富も、俯仰之間にして失われることがある。
- 事故は俯仰之間の出来事で、誰も対応できなかった。
- 春の盛りは俯仰之間に過ぎ、庭の花はもう散り始めた。
- 王朝の栄華も俯仰之間と思えば、歴史の無常が胸に迫る。
- 技術革新の激しい業界では、常識が俯仰之間に塗り替えられる。
類義語
- 一瞬
- 刹那
- 須臾之間
- 電光石火
- 瞬く間
対義語
- 長年月
- 悠久
- 千秋万歳