五濁悪世
読み方
ごじょく あくせ意味
仏教で、劫濁・見濁・煩悩濁・衆生濁・命濁の五つの濁りが満ちた、争いや迷いの多い悪い世の中をいう。特に末法思想と結びつき、仏法が衰え、人心や社会が乱れた時代を指す。由来
仏教語。五濁の思想はインド仏教に由来し、中国で漢訳された経典に広まった。特に鳩摩羅什訳『妙法蓮華経』方便品(406年、後秦)に「五濁悪世」に相当する表現が見え、日本には奈良時代以降の仏教受容とともに伝わった。備考
日常会話ではあまり使わず、仏教・宗教史・古典文学の文脈で用いられることが多い。現代社会への批評として比喩的に使う場合もある。例文
- 戦乱が続く世を、僧は五濁悪世の現れだと説いた。
- 欲望に振り回される社会を見て、彼は五濁悪世という言葉を思い出した。
- この物語では、五濁悪世に生きる人々の救済が主題になっている。
- 五濁悪世だからこそ、慈悲の心を失ってはならない。
- 末法思想の広まりとともに、五濁悪世という認識が人々に浸透した。
類義語
- 末法濁世
- 濁世末代
- 悪世末法
- 末法の世
対義語
- 極楽浄土
- 清浄国土
- 安楽浄土