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不立文字

読み方

ふりゅう もんじ

意味

禅宗で、悟りや真理は経典・文字の説明だけでは得られず、師から弟子へ心で直接伝えられるとする考え方。転じて、理屈や言葉に頼りすぎず、実践や体験を通して本質を会得することもいう。

由来

中国の禅宗に由来する語で、達磨大師の宗旨を示すとされる句「教外別伝・不立文字・直指人心・見性成仏」の一部。宋代の禅書『景徳伝灯録』(1004年ごろ)などに見え、日本にも禅語として伝わった。正確な初出の断定は難しい。

備考

禅語。「文字を否定する」のではなく、文字や理屈だけに執着しては真理の核心に届かない、という趣旨。日常では比喩的に「体で覚える」「言葉で尽くせない」の意でも使う。

例文

  • 禅宗では、不立文字の立場から、経典の知識だけで悟りに至れるとは考えない。
  • 師匠の指導は不立文字で、細かな説明よりもまず実際にやって見せることを重んじた。
  • 茶道の稽古には、不立文字に通じる、所作を見て身体で覚える面がある。
  • 祖父の職人技はまさに不立文字で、弟子たちは背中を見ながら技を身につけた。
  • その舞台の感動は不立文字というべきもので、言葉では十分に表しきれなかった。

類義語

  • 教外別伝
  • 以心伝心
  • 直指人心

対義語

  • 依文解義

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