一琴一鶴
読み方
いっきん いっかく意味
官吏や指導者が、私欲を持たず、持ち物や生活ぶりもきわめて質素で清廉であること。また、そのような人物や心がけをいう。もとは、赴任の際に余計な荷を持たず、琴一張と鶴一羽だけを伴ったという故事から生まれた表現。由来
中国・北宋時代(11世紀)の官僚、趙抃(ちょうべん、1008〜1084)の故事に由来する。『宋史』趙抃伝(元代の1345年ごろ成立)に、彼が地方へ赴任する際、余分な荷物を持たず、一張の琴と一羽の鶴だけを伴ったと記される。そこから、清廉で質素な官吏のたとえとなり、日本でも四字熟語として用いられるようになった。備考
中国故事由来の漢語成句。主に文章語で、役人・政治家・指導者の清廉さや質素な姿勢をほめるときに使う。日常会話ではやや古風。例文
- 新任の町長は一琴一鶴の志で赴任し、公費の無駄を徹底して省いた。
- 彼の暮らしぶりは一琴一鶴そのもので、地位が高くても少しもおごらない。
- 汚職が相次ぐ今こそ、政治家には一琴一鶴の精神が求められる。
- 祖父は一琴一鶴を尊び、出世してからも質素な生活を崩さなかった。
- その裁判官は一琴一鶴の人として知られ、地域の人々から深く信頼されていた。
類義語
- 清廉潔白
- 質素倹約
- 廉潔奉公
- 簡素質朴
対義語
- 私利私欲
- 贅沢三昧
- 驕奢淫逸
- 汚職腐敗