一朝風月
読み方
いっちょう ふうげつ意味
禅語に由来し、ひとたび心が開けると、目の前の風や月などの自然が、そのまま永遠の真理の現れとして味わわれるということ。転じて、俗事を離れてしばし自然の美や風雅を楽しむこと、また一時の雅趣をいう。由来
中国禅林の句「一朝風月、万古長空」に由来するとされる。宋代(10〜13世紀ごろ)の禅語・詩句として広まったと考えられるが、正確な初出年や成立事情は未詳。「一朝の風月」と「永遠の大空」を対置し、一瞬の自然の中に普遍の真理を見る思想を表す。備考
禅語としての含みが強く、単なる景色の賛美より、自然の中に真理や悟りを感じるニュアンスをもつ。日常会話ではまれで、随筆・評論・書画の題などで用いられやすい。例文
- 山寺で月を眺めていると、一朝風月の趣が身にしみた。
- 彼の水墨画には、一朝風月を愛する禅的な静けさが漂っている。
- 忙しい日々の合間に庭へ出て一朝風月を楽しむのが、祖父の習慣だった。
- 師は『句には一朝風月を見る眼が必要だ』と弟子に諭した。
- 温泉旅館の露天風呂で風と月に触れ、一朝風月とはこういうことかと思った。
類義語
- 花鳥風月
- 吟風弄月
- 風流韻事
対義語
- 殺風景
- 無風流
- 実利本位