衣冠禽獣
読み方
いかん きんじゅう意味
外見は立派な人間、特に身分や教養のある人物のように見えるが、内面は鳥獣のように道徳心や人情を欠いた者をののしっていう語。肩書きや服装だけは整っていても、残酷・卑劣・不仁な行いをする人を指す。由来
中国由来の成語。もとは「衣冠」が官人の装束、「禽獣」が鳥や獣を表す。明代(1368〜1644年)には官服の胸背に文官は鳥、武官は獣の文様を付けたことから官吏を指す語としても用いられたが、後に官服を着ながら獣のように非道な者、すなわち道徳心のない人を罵る意味へ転じたとされる。日本での定着時期は不詳。備考
非常に強い非難語で、日常会話では硬く攻撃的。人に直接使うと侮辱になるため注意。文学・評論・歴史叙述などで見られる。例文
- 慈善家を装いながら裏で弱者から金を巻き上げるとは、まさに衣冠禽獣の所業だ。
- 彼は名門校の教師という立場を利用して生徒を傷つけたため、世間から衣冠禽獣と非難された。
- どれほど高価なスーツを着ていても、平気で人を裏切るなら衣冠禽獣にすぎない。
- 権力を笠に着て民を苦しめる役人を、村人たちは陰で衣冠禽獣と呼んだ。
- 小説の中の悪徳貴族は、礼儀正しい言葉遣いとは裏腹に、衣冠禽獣そのものとして描かれている。
類義語
- 人面獣心
- 禽獣同然
- 鬼畜
- 人でなし
- 無道の輩
対義語
- 聖人君子
- 仁人君子
- 品行方正
- 人格高潔