苦海無辺
読み方
くかい むへん意味
仏教で、迷いに満ちたこの世の苦しみを、果てしない海にたとえていう語。転じて、人生の悩みや災難が非常に深く、尽きることがない状態も表す。現世の苦難の大きさを強く述べる、やや文語的な表現。由来
仏教由来の漢語で、中国の禅宗で広まった成句「苦海無辺、回頭是岸」の前半にあたる。現世の苦しみを“果てのない海”にたとえた表現で、宋代〜明代(11〜16世紀ごろ)までには広く定着していたと考えられるが、正確な初出は未詳。日本へは漢籍・仏教語として伝わった。備考
仏教色の強い文語的表現で、日常会話より文章・講話・評論で見かけやすい。「苦海無辺、回頭是岸」の形でも広く知られる。例文
- 仏教では、迷いの世を苦海無辺と説くことがある。
- 戦乱の時代を生きた人々にとって、世の中はまさに苦海無辺だった。
- 借金と病気が重なり、彼は自分の暮らしを苦海無辺のようだと嘆いた。
- その小説は、主人公が苦海無辺の人生から救いを求める姿を描いている。
- 『苦海無辺、回頭是岸』という言葉は、悔い改めれば救いの道が開けることを示す。
類義語
- 四苦八苦
- 艱難辛苦
- 憂患多端
対義語
- 極楽浄土
- 安穏無事
- 平穏無事