肝脳塗地
読み方
かんのう とち意味
肝臓や脳が地面にまみれるほど、むごたらしく死ぬこと。転じて、主君・国家・恩人などのために命を投げ出して尽くすこと、またその決死の覚悟や忠誠を表す。由来
中国前漢期の司馬遷『史記』(紀元前1世紀ごろ成立)に見える表現に由来する。「肝」は肝臓、「脳」は脳髄、「塗地」は地面に塗りつくようにまみれる意で、戦乱で人々が惨死するさまを描いた語が、後に命を惜しまぬ忠誠の比喩として用いられるようになった。備考
非常に硬く古風な語。日常会話ではほぼ使わず、歴史小説・戦記・演説などで決死の忠誠を強調する。字面が凄惨なため比喩でも重い。例文
- 老臣は、主君のためなら肝脳塗地も辞さないと誓った。
- 兵士たちは肝脳塗地の覚悟で、最後まで城門を守り抜いた。
- 彼の演説は、国に肝脳塗地の忠誠を尽くすという古風な言い回しで締めくくられた。
- 恩師に受けた恩を思えば、肝脳塗地してでも報いたいという気持ちだった。
- 歴史小説の中で、その武将は肝脳塗地をもって主家に仕える人物として描かれている。
類義語
- 粉骨砕身
- 尽忠報国
- 捨身報国
- 一死報国
- 滅私奉公
対義語
- 保身
- 逃避
- 不忠
- 背信
- 面従腹背