屋烏之愛
読み方
おくう の あい意味
ある人を深く愛するあまり、その人に関係するものまで好ましく思うこと。愛する相手の家の屋根にいる烏までも愛おしく感じる、というたとえで、好意が対象の周辺にまで及ぶさまをいう。由来
中国の古典『尚書大伝』に見える「愛人者、兼其屋上之烏」、すなわち「人を愛する者は、その家の屋上の烏までも愛する」に由来する。『尚書大伝』は前漢の伏生に関係づけられる書で、成立は紀元前2世紀ごろとされるが詳細は不明。日本では漢籍由来の成句として用いられる。備考
漢文訓読調の硬い表現で、日常会話ではあまり使われない。文学的・評論的な文脈で、愛情や好意の及ぶ範囲を述べる際に用いられる。例文
- 彼は恋人を大切にするあまり、彼女の飼っている猫にまで屋烏之愛を注いでいる。
- 推しの出身地を旅行先に選ぶのは、まさに屋烏之愛の表れだ。
- 社長への尊敬が強すぎて、その古い机まで名品に見えるとは、屋烏之愛というものだろう。
- 彼女は恩師を慕うあまり、恩師がすすめた本なら何でも屋烏之愛で読み始めた。
- 屋烏之愛に陥ると、相手に関係する物事を冷静に評価できなくなることがある。
類義語
- 愛屋及烏
- 痘痕も靨
- 恋は盲目
- 盲目的愛情
対義語
- 坊主憎けりゃ袈裟まで憎い
- 憎悪
- 嫌悪