寸進尺退
読み方
すんしん しゃくたい意味
少しだけ前へ進んでも、それ以上に大きく後退してしまうこと。努力や改善の成果がわずかなのに、損失・失敗・障害が大きく、全体としては前進せず、むしろ悪い方向へ戻ってしまう状況をいう。由来
中国古典『老子』第六十九章の「不敢進寸而退尺(あえて寸を進まずして尺を退く)」に由来するとされる。『老子』の成立時期は諸説あるが、一般に春秋末期から戦国時代、紀元前5〜3世紀ごろに形成されたと考えられる。寸は約3センチ、尺は約30センチで、短い前進と大きな後退の対比から成る。備考
文章語・評論調で、日常会話ではやや硬い表現。「一進一退」よりも、後退や損失のほうが大きいニュアンスが強い。例文
- 新制度を導入したが、手続きが複雑になり、業務効率は寸進尺退の状態だ。
- 治療で少し回復したと思った矢先に合併症が出て、まさに寸進尺退だった。
- 交渉は一項目だけ合意したものの、主要条件で対立が深まり、寸進尺退に終わった。
- 売上はわずかに伸びたが広告費が大幅に増え、利益面では寸進尺退と言わざるを得ない。
- 改革を急ぎすぎると混乱を招き、結果として寸進尺退になる恐れがある。
類義語
- 一進一退
- 遅々不進
- 停滞不前
- 得少失多
- 小利大損
対義語
- 尺進寸退
- 日進月歩
- 勇往邁進
- 順調進展