天人五衰
読み方
てんにん ごすい意味
仏教で、天界に住む天人が寿命を迎えて死ぬ前に現れるという五つの衰えのしるし。転じて、栄華や幸福の絶頂にあるものにも必ず衰退や終わりが訪れること、またその前兆をいう。由来
インド仏教の天界観に由来する語で、天人にも寿命があり、死期が近づくと五つの衰相が現れると説く。漢訳仏典(『倶舎論』『大智度論』などに関連する説)を通じて日本に伝わった。日本での受容は仏教伝来後、飛鳥〜奈良時代(6〜8世紀)以降と考えられるが、語そのものの成立年は不明。備考
本来は仏教語で、日常会話ではやや硬い表現。比喩的に使う場合は、絶頂から衰退へ向かう無常感を強く含む。例文
- 仏典では、天界の住人である天人にも寿命があり、死の前に天人五衰が現れるという。
- 栄華を極めた王朝にも、天人五衰のような衰えの兆しが現れ始めていた。
- 彼は成功の絶頂にいたが、病を得て人望も失い、まさに天人五衰を思わせる晩年を迎えた。
- ブランドの輝きが急に色あせたのは、この企業にとって天人五衰の始まりかもしれない。
- 『平家物語』の無常観を説明する際、先生は天人五衰という仏教語にも触れた。
類義語
- 五衰
- 五衰相
- 天人の五衰
- 衰亡の兆し
- 末期の兆候
対義語
- 不老不死
- 常住不変
- 永遠不滅
- 盛者不衰