可惜身命
読み方
あたら しんみょう意味
惜しくて失いがたい命、また自分の身や命のことをいう古風な表現です。転じて、命を惜しむ気持ちや、大切な生命そのものを表します。現代では単独で使うことは少なく、古典・仏教的な文脈で見られます。由来
「可惜(あたら)」は古語で「惜しい・もったいない」、「身命」は身体と生命の意です。漢訳仏典やそれを受けた和漢文の語法を背景に生まれ、日本では平安時代〜中世の仏教文献・軍記物などに見られます。原義は「惜しい命」「大切な身命」で、厳密な初出年は不詳です。備考
古風・文語的な語で、現代の日常会話ではほぼ使いません。仏教・古典・軍記物の文脈で見られ、『不惜身命』との対比で理解されることも多いです。例文
- 古い説話集では、可惜身命を守ろうとする人情と、道のために身を捨てる覚悟とが対比されている。
- 武将は可惜身命と思いつつも、退けば国が危ういと知って前線へ向かった。
- 彼の日記には、可惜身命の念を断ち切れず苦しむ修行者の姿が記されている。
- 国語史の授業で先生は、『可惜身命』は現代語なら『惜しい命』に近いと説明した。
- 舞台のせりふに『可惜身命をなげうって民を救わん』とあり、古風な響きが強く印象に残った。
類義語
- 愛惜身命
- 命を惜しむ
- 惜しい命
対義語
- 不惜身命
- 捨身
- 献身