冬温夏凊
読み方
とうおん かせい意味
冬は親を暖かく過ごさせ、夏は涼しく過ごさせるという意味から、子が親の生活に細かく気を配り、孝行を尽くすこと。単なる季節の世話だけでなく、親を敬い、日常的に安らかに過ごせるよう配慮する態度を表す。由来
中国古代の礼制を記した『礼記』曲礼上の「凡為人子之礼、冬温而夏凊、昏定而晨省」に基づく語。『礼記』は戦国時代から前漢期の礼に関する文献を集成したもので、成立はおおむね紀元前2世紀ごろとされる。親に仕える子の礼として、冬は寝所を暖め、夏は涼しくし、夕方に寝具を整え朝に安否をうかがうことを説いた。備考
「凊」は「涼しい・冷やす」の意で、日常ではあまり使われない字。古典的・儒教的な孝の徳目を表すため、現代会話では説明を添えると通じやすい。例文
- 祖母の体調に合わせて部屋の温度を整える彼の姿には、冬温夏凊の心が表れている。
- 昔の道徳教育では、冬温夏凊を孝行の具体例として教えることが多かった。
- 遠くに住んでいても毎日電話で親の様子を尋ねるのは、現代なりの冬温夏凊と言える。
- 父の介護を続ける兄は、まさに冬温夏凊を実践している。
- 冬温夏凊という言葉は、親を大切にするとは日々の小さな配慮の積み重ねだと教えてくれる。
類義語
- 孝行
- 孝養
- 昏定晨省
- 反哺之孝
- 慈烏反哺
対義語
- 不孝
- 親不孝
- 不孝不悌
- 忘恩負義