人面桃花
読み方
じんめん とうか意味
桃の花に照り映える美しい女性の顔をいう。もとは、桃花と女性の顔とが互いに美しさを引き立て合う情景を表した語。転じて、かつて出会った女性の面影を春の花とともに懐かしく思い起こすこと、またそのような哀愁を帯びた情趣もいう。由来
中国・唐代の詩人、崔護の詩『題都城南荘』にある句「人面桃花相映紅」に由来する。成立は8世紀末、796年頃とされる。前年に出会った女性を翌春に訪ねると、女性はおらず桃の花だけが咲いていたという詩意から、美女の顔と桃花の美しさ、さらに再会できぬ恋の追憶を表す語になった。備考
中国古典由来の文語的・雅語的表現。日本語では単独でも使うが、「人面桃花の感」の形で、昔の恋や失われた面影をしのぶ文脈に現れることが多い。日常会話ではかなり硬い。例文
- 庭の桃が咲くたびに、彼女を思い出して人面桃花の感にひたる。
- その漢詩は、人面桃花の哀切な趣を見事に伝えている。
- 画家は桃の枝の下に立つ娘を描き、人面桃花の美を表現した。
- 旧居の門を再び訪れたとき、彼にはまさに人面桃花の思いが去来した。
- 彼女の笑顔は春の景色に溶け込み、まるで人面桃花そのものだった。
類義語
- 花顔柳腰
- 閉月羞花
- 傾国傾城