一介之士
読み方
いっかい の し意味
身分・地位・名声などが特にない、取るに足りない一人の男・人物のこと。多くは自分をへりくだって「私は一介之士にすぎない」のように言い、権力や肩書を持たない個人であることを表す。由来
「一介」は漢語で「ほんの一つ」「わずかなもの」から転じて「取るに足りない者」の意。「之」は漢文の連体助詞「の」、「士」は男子・人物・読書人などを指す。中国古典由来の漢語的表現だが、具体的な初出文献・成立年は不詳。日本では漢文訓読調の語として近世以降の文章語で用いられたと考えられる。備考
現代の日常会話ではほとんど使われず、文章語・漢文調・歴史小説などで見られる。謙遜表現として用いることが多い。例文
- 私は一介之士にすぎないが、この改革案にはどうしても賛成できない。
- 彼は一介之士から身を起こし、やがて藩の重職に就いた。
- 権力者の言葉だけでなく、一介之士の意見にも耳を傾けるべきだ。
- 一介之士でありながら、彼の志は国を動かすほど大きかった。
- 先生は名声を得た後も、自分を一介之士として戒めていた。
類義語
- 匹夫之勇
- 市井之臣
- 布衣之士
- 一介の士
- 無名の士
対義語
- 王侯将相
- 貴顕紳士
- 一国一城
- 高位高官