鷹は飢えても穂を摘まず
読み方
たかはうえてもほをつまず
意味
鷹のように誇り高い者は、たとえ困窮して飢えていても、落ちている穂を摘んで食いつなぐような卑しいまねはせず、品位や節操を守るというたとえ。貧しくても志や体面を失わないことをいう。
由来
中世以降に武家社会で重んじられた「節操・体面」の観念を、鷹狩(たかがり)で尊ばれた鷹の気位の高さに託して言ったものとされる。成立年代は明確ではないが、近世(江戸時代)には広く用いられていたとされる。
備考
「誇りを守る」肯定的用法が多い一方、現実的でない・融通が利かないという批評的文脈でも使う。武士道的価値観を背景にした表現。
例文
- 彼は失業しても人に媚びて不正な金は受け取らない。まさに鷹は飢えても穂を摘まずだ。
- 生活が苦しくても、約束を破ってまで利益を得る気はない。鷹は飢えても穂を摘まずというだろう。
- あの職人は値切りに屈せず、仕事の質を落とさない。鷹は飢えても穂を摘まずの心意気だ。
- 借金返済に追われても、詐欺に手を出さなかったのは鷹は飢えても穂を摘まずの精神だ。
- 名誉を守るために妥協しない姿勢は立派だが、鷹は飢えても穂を摘まずだけでは暮らしが立ちゆかないこともある。
類義語
- 武士は食わねど高楊枝
- 清貧に甘んずる
- 餓えても品位を失わず
対義語
- 背に腹は代えられぬ
- なりふり構わぬ
- 金のためなら何でもする