漢字辞典.com

鳥なき里の蝙蝠

読み方

とりなき さとの こうもり

意味

すぐれた人物や有力者がいない場所では、たいしたことのない者でも、えらそうにしたり重んじられたりすることのたとえ。実力が高いというより、比較対象がいないために目立っている状態をいう。

由来

鳥がいない里では、空を飛ぶ蝙蝠が鳥のように見えて幅をきかせる、という発想から生まれたことわざ。蝙蝠は実際には鳥ではないため、「本当は大したことのない者」の比喩になる。正確な初出は未詳だが、江戸初期(17世紀前半ごろ)にはすでに用例が見られる。

備考

やや古風なことわざで、相手を「実力以上に威張っている人」と皮肉る響きがある。人に直接向けると失礼になりやすく、自嘲や批評として使うことが多い。

例文

  • 専門家が誰もいない部署では、少し詳しいだけの彼が鳥なき里の蝙蝠になっている。
  • 名人が去ったあとの道場で古株が威張っているが、まさに鳥なき里の蝙蝠だ。
  • 地方大会だけで得意になっていては、鳥なき里の蝙蝠にすぎない。
  • 周囲に競争相手がいないからといって、鳥なき里の蝙蝠で満足してはいけない。
  • 本当に実力がある人が来た途端、彼の鳥なき里の蝙蝠ぶりはすぐに見抜かれた。

類義語

  • お山の大将
  • 井の中の蛙大海を知らず

対義語

  • 鶏群の一鶴
  • 掃き溜めに鶴

このことわざに含まれる漢字