雨晴れて笠を忘る
読み方
あめ はれて かさ を わする意味
雨がやむと、雨の間に必要だった笠のことを忘れてしまうように、苦しい時期や困った状況が過ぎると、その時に受けた恩や助け、また備えの大切さを忘れてしまうことのたとえ。由来
雨が降っている間は笠を頼りにするのに、晴れると不要になって忘れてしまうという日常の経験から生まれたたとえ。成立年代や初出は不詳だが、江戸時代には類似表現を含め、恩忘れや油断を戒めることわざとして広まっていたと考えられる。備考
やや古風な言い回しで、日常会話より文章・スピーチ向き。「忘る」は文語形。恩知らずを責める場合にも、危機後の油断を戒める場合にも使う。例文
- 資金繰りが苦しい時に助けてくれた取引先を、業績が回復した途端に軽んじるとは、まさに雨晴れて笠を忘るだ。
- 災害の直後は備蓄を増やしたのに、数か月で防災意識が薄れるのは雨晴れて笠を忘るというものだ。
- 新人のころ先輩に何度も助けられたのだから、出世した今こそ雨晴れて笠を忘るような態度は慎むべきだ。
- 病気が治ったからといって生活習慣を元に戻せば、雨晴れて笠を忘るで、また同じ失敗を繰り返すかもしれない。
- 危機を乗り越えた後ほど、雨晴れて笠を忘るにならないよう、支えてくれた人への感謝を形にしたい。
類義語
- 喉元過ぎれば熱さを忘れる
- 暑さ忘れて陰忘る
- 魚を得て筌を忘る
- 用が済めば恩を忘れる
- 得魚忘筌
対義語
- 転ばぬ先の杖
- 備えあれば憂いなし
- 初心忘るべからず
- 恩を忘れない