針の穴から天をのぞく
読み方
はりのあなからてんをのぞく
意味
針の穴のようなごく狭い見聞や偏った立場から、天下・世の中全体を知ったつもりになって大きなことを言うたとえ。見識が浅いのに自負が強い、独断的で視野が狭い態度を戒める。
由来
中国古典由来の表現「管を以て天を窺う(くだをもっててんをうかがう)」などと同系の譬えで、針の穴という極小の視界から「天」を覗くという誇張で、狭い見識で大局を論じる愚かさを示す。日本での成立年代は特定しにくく、江戸期以降の用例が見られるとされるが、正確な初出年代は不明。
備考
主に相手や自分の「視野の狭さ・独断」を戒める言い方。やや硬めで批評的な響きがあるため、目上には婉曲に用いるのが無難。
例文
- 少し本を読んだだけで世の中を語るなんて、針の穴から天をのぞくようなものだ。
- 現場を知らずに机上で結論を出すのは、針の穴から天をのぞく議論になりがちだ。
- 一部のデータだけで断定するのは針の穴から天をのぞくに等しい。
- 自分の経験だけを基準に他人を批判するのは、針の穴から天をのぞく態度だよ。
- その噂だけで全体像を決めつけるのは、針の穴から天をのぞくようで危うい。
類義語
- 井の中の蛙大海を知らず
- 針の穴から覗く
- 管を以て天を窺う
- 一孔の見
対義語
- 謙虚
- 身の程を知る
- 自重する